皆さま、こんばんは! 着物923(くにさん)こと、茨木國夫です。
4日・5日とお休みをいただき、皆さまには大変ご不便をおかけいたしました。
本日6日より、熊本のきもの専門店「和の國」は元気に営業を再開しております!
今回の京都出張は、カミさんと一緒に4日・5日の2日間で行ってきました。
お客様からお聞きしていた特別な客注のお品探しや、これからの季節に心ときめく仕入れなど計7件の仕入れ先を二人で精力的に動き回り、とても充実した時間を過ごすことができました。
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そして5日の午後、段取りよく時間が取れたため、足を伸ばして大阪へ。「天満天神繁昌亭(大阪天満宮)」へ落語を聴きに行ってきました。 寄席の心地よい笑いに包まれるなか、なんと僕の大好きな名作落語『鼓ヶ滝(つづみがたき)』がかかったのです!
自信満々の西行法師が詠んだ元の歌が、立ち寄った山里の三人によって次々と見事に生まれ変わっていくこのお噺。
西行の元の歌は、こうです。
「伝え聞く 鼓ヶ滝に 来てみれば 沢辺に咲きし たんぽぽの花」
これを聞いたお爺さんが、「滝の名が『鼓』なら、伝え聞くより音にかけて『音に聞く』が良い」。
続いてお婆さんが、「鼓なら、来てみればより、ポンと打つにかけて『うち見れば』が粋ですよ」。
さらに幼い孫娘が、「鼓には皮を張るものだから、沢辺より『川辺(かわべ)』が良いわ」。
そして、完成した歌はこれです。
「音に聞く 鼓ヶ滝を うち見れば 川辺に咲きし たんぽぽの花」
一文字一文字が磨き上げられ、見事な名歌へと姿を変えていきます。なんと、打ちひしがれる西行ですが、実はその三人は和歌の神様だったというオチ。言葉の響きや掛け言葉の美しさ、そして慢心を戒める奥深さに、いつ聴いても唸らされます。
きっと西行法師さんは、「落語会もなかなかやるね❤️」と天国で笑ってらっしゃる事でしょう。
さらに、頭の上に桜が生えて花見が始まる奇想天外な古典落語「頭山(あたまやま)」も口演され、演じる噺家さんの話芸はもちろん、「こんな噺を思いつく昔の作者は、なんてユニークで柔軟な頭をしていたんだろう!」と感心しきりで、終演後の大阪のたこ焼きもより美味しく感じられました。
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さて、京都から戻った今朝一番、和裁師さんがお客様のお誂えの付下げのお仕立て上りを届けてくださいました。
出来上がった誠に美しい糊糸目のお着物を前に、僕が 「ありがとうございます!やっぱりいい着物ですね。本当にきれいに縫ってくださってありがとうございます」 とお礼をお伝えしたところ、和裁師さんからこんな嬉しい言葉が返ってきました。
「和の國さんのお着物は本当にお行儀がいいから、仕立てもとても縫いやすいんですよ」と。
布地がゆがまず、針通りが素直で、仕立ての手がすっと進むことを、職人さんは「お行儀がいい」と表現されます。 美しい友禅や染め技法の素晴らしさはもちろんのこと、その土台となる白生地そのものがしっかりと吟味された上質なものだからこそ、染めも映え、仕立ても美しく決まるのだと、改めて実感しました。
見えない部分にこそ本物の価値が宿る――そんな着物づくりの基本に触れ、背筋がすっと伸びる思いでした。
お客様のもとへお届けし、袖を通していただく瞬間が今から楽しみでなりません。
一気に深まりゆく秋、お着物がますます心地よく感じられる季節となりました。
タンスの点検やお手入れ、晴れの日のコーディネートのご相談など、お着物のことなら何でもお気軽に「和の國」へお声がけください。
それでは、今日も感謝を込めて…。
温かくして素敵な夜をお過ごしください。
皆さま、ごきげんよう!
