【ご報告】川崎能楽堂での『芦刈・笠乃段』

次回の「和らぎ茶の湯」は、5月17日()です。

皆さま、こんばんは。着物923(くにさん)です。
季節は確かな足取りで、春から夏へと移り変わっています。
本日は「和らぎ茶の湯」の日でもありました。
毎月第3日曜日に開催していて、今回で13回目です。9名の皆さまで心和らぐ時間を共に過ごさせていただきました。

さて、僕のことですが、ちょうど一週間前の4月12日。神奈川県の「川崎能楽堂」にて、『芦刈(あしかり)』の「笠乃段」を舞わせていただきました。

2ヶ月間の自分との約束

今回の舞台に挑むにあたり、私は自分自身にある課題を課しました。 それは、「毎日最低1回以上、必ず稽古をすること」です。

忙しい日も、少し疲れている日も、これだけは譲らずに続けました。結果として、約2ヶ月間、一日も欠かすことなく扇を手に取り、すり足の稽古を重ねました。正直、ここまで自分を律して稽古に打ち込んだのは、今回が初めてのことです☺️

また、この曲を覚えるために、1000回以上は聞いたでしょう。PC作業中も車の中も…。夜中にトイレ起きしたら、「あれご覧ぜよ美津の浜に〜♪」という謡のフレーズが頭をよぎっているような状態でした。

努力は裏切りませんでした。その一歩一歩が、本番の極限の緊張感の中で、僕の足元をしっかりと支えてくれる確かな「根拠」になってくれました。

落ちぶれても失わない「男の矜持」

演じた『芦刈』の主人公は、かつては裕福だったものの、今は落ちぶれて一人寂しく暮らしている男。しかし、彼はただ困窮しているのではなく、日傘を手に優雅に舞い、心の中には凛とした誇りを持ち続けています。

「落ちぶれているけれど、卑屈ではない」。 このどこか哀愁漂いつつも気品ある役どころに、不思議と自分自身を重ねて親近感を覚えました。笠の絶妙な表情でその内面を表現する5分間。自分と向き合う、深く静かな時間となりました。

先生の「粋」な試練と、家族の応援

当日は、錚々たる先輩方がいらっしゃる中で、なんと午後4時半頃の出番で「トリ」という大役を仰せつかりました。 先生が「経験を積ませよう」と親心を出してくださったのか、それとも「この重圧を楽しんでみろ」というユニークな意図だったのか(笑)。

おかげで朝からずっと心臓の鼓動を感じるほどの緊張感が続きましたが、2ヶ月の稽古のおかげか、その張り詰めた空気がどこか心地よく、贅沢な時間にも感じられました。

また、東京・大塚からJETROに勤務する長女夫妻が孫を連れて見に来てくれたことも、嬉しかったです。本番中は、ウロチョロしていたのですが、大役を終えた後に見る孫の笑顔は、何物にも代えがたいご褒美でした。


🌸 次なる大舞台:2027年1月31日「横浜能楽堂」へ

この『芦刈』で得た自信?と教訓を胸に、次なる高い目標へ向かいます。
それは、囃子方の皆さんを背に舞う「舞囃子」に初挑戦させていただきます。予定の演目は、おめでたい『高砂』です。神舞という早い舞になりますが、 「継続は宝なり」という実感を大切に、また新たな気持ちで稽古に励み続けます。

日時は、下記の予定です。
少し先ですが、新春の横浜でお会いできるのを楽しみにしています!

  • 日程: 2027年1月31日

  • 会場: 横浜能楽堂

  • 演目: 『高砂』前囃子(舞囃子)

いつもありがとうございます。

追伸:
長女が来て動画を撮ってくれました。
YouTubeにアップしたらという声もありますが、、、😅

芦刈 笠乃段 茨木國夫