とっても悲しい話ですけど…聞いてください。
朝の散歩と朝風呂に行ってルンルン気分で帰ってきて、丁度、7時過ぎに朝食をとっている時に一本の電話が入りました・・・。
「○○さんが亡くなられました。お通夜は今夜で、明日がお葬式の予定だと思います」との事・・・。
電話を切った後、動揺しながらも、お茶のお稽古の当番日だったので、お稽古に行く準備をしながらも車で出発しました。
そして、信号待ちの時、故人のことを考えたら涙が溢れてきました・・・。
「故人のお陰で、私の謡曲の声はある。」「今の私があるのも、親切丁寧に教えていただいたから…。」とか思ったら、体はそっちに向かっているものの、お茶のお稽古どころではありません・・・。
ほんとに前が見えなくなりました・・・。
が、しかし、立場上…当番の日には早く行って裏方の準備などがあるので、どうしてもそこに行かなきゃ仕方ありません。
準備はもちろんの事、初炭手前などもさせていただいたのですが、どうしても頭をよぎりお茶のお稽古は悲惨でした。
「いつもと違うわよ。今日はどうしたの?」って・・・。
ゴメンナサイ。。。。。(です)
お通夜は、午後6時から始まりました・・・。
チョッと早めに着いて奥さんと話をしたかったのですが、言葉がつまり初めの一言二言・・・。
でも私の一番言いたかったことは、
「故人のおかけで、能(謡曲(観世流))が大好きになりました。もし、故人と出会えてなく、教えていただいてなかったら、私の今もなかったです。ほんとうに本当にありがとうございました。」・・・です。
故人が、「あんたも、よ~上手になったばい。」「途中で投げだしゃせんかて思いよったばい。」という声が聞こえてきそうでした・・・。
故人が冗談で「もし私が死んだときは、これば謡ってな。よう稽古しとかんといかんけんね!」と言いながら、教えていただいていた「卒塔婆小町」を明日のお葬式の時に四人で謡う予定です。
お通夜の後の声合わせでは、みんな涙ぐみながらも謡うことが出来ました・・・。
明日は、どうなるか解りません。
横で勉強している中3の娘が、「お父さん、明日ほんと謡えると?」って言っていますが、どうなるか解りません。、
でも、明日は明日の美しい風が吹きます。
故人の「あたどんも上手になったな~。これで俺も安心して三途の川を渡らるったい。」・・・と、額縁仕立のお写真のように微笑んでくれる事を祈りながら・・・。
お読みいただいている皆様・・・。
今日は本当にごめんなさい。
書き込みしながら・・・、涙、・・・涙です。 南無・合掌 茨木國夫
追伸:今までお通夜、お葬式など参列させていただいたことがあるのですが、こんなに悲しく涙溢れた事は始めてでした。
「生きることの尊さ」や「美しい生き方」をも学ばせていただいた・・・一生忘れえぬ一日となりました。
ほんと、「今に感謝」・「生かされている事に感謝」・・・です。