空気が変わった、秋色へと。雁の飛来ならぬ着物シーズンの到来だ。午前中は12月に予定している「熊本ゆかりの染織家展」のことで動いた。初めてお会いする予定の染織家なので、着物も羽織(漆黒・紗)を着るために、みやさま紬、元浴衣の長じゅばん、そしてその下には鯉口の下着を着た。どんな場所に出ても、羽織が私をしっかりと守ってくれるような…そんな気がする。 お昼から店内業務にいそしむ中、過日の元気配信メールに対し、聡明才弁なる望月眞一氏より下記のメールを頂いた。 いつも季節のお便りを頂き誠にありがとうございます。古来、我が国にある”色”の数々・・・・・・・
先般、友人と・・・・・私たちの生活から”色”がなくなったと談義しました。緋色、浅葱色、とび色、群青色、萌黄色、紅色・・・・・・などなど、理由は、和文化が戦後急激に無くなったこと。
便利にはなったけど、日本人のこころが貧しくなっている。
それは平均を望み平均以外を望まない、いや自分に自身がないためか
自分以外を認めようとしない・・・・国会議員も学校の先生も大人も子供も・・・・・
それ故、”色”もシンプルになっていき(?)、多様性のある”色”を受け入れる
文化を失くしつつあるのではと思われます。同時に、自然の移ろいや小さな変化にこころ驚かせる感性が芽生え育つ環境や
文化と遠ざかっていくように思えてなりません。(~後略~) このように含蓄のあるメールを頂けること自体、本当に有難い。勉強させられ、考えさせられることばかりだ。「日本の色」のついてもしかり。「日本のこころ」を取り戻す為には、「きものを着ること」だと私は信じている。上記の事に於いて、今日本では様々な処方箋がくだされようとしている。民間でも「日本こころ」を取り戻す為にいろんな活動が行われている。しかし、私に出来ることは「着物の普及活動」、ただ一つ。一意専心、今日もその事に邁進だ。