11時の開店と同時に澄子さまにお立寄り頂いた。本当に有り難い。今日は10月23日。その3ヶ月後に和の國主催の「第3回チャリティニューイヤーコンサート」が控えている。導かれるように県立劇場に打ち合わせに出かけた。担当の牧野様より「私も観客の一人としてぜひ見たいコンサートです。お友達にもお伝えしますね」と嬉しい言葉を頂いた。午前中より良い気分だ。お昼からは、催事中ということもあり単衣の平紬(小千谷紬・縦糸生糸、横糸紬糸・藍鼠色・別名玉虫紬)にお召しの夏袴を履いた。お召しの袴は生地がしっかりしているので、盛夏よりも今の時期が質感も丁度良い。下着と襦袢の兼用で「浴衣」を着ているがそれもまた、この季節にはもってこいだ。 敦子さまと一緒に、直子さまにご来店頂いた。またご用命も有り難い。「和の國さんで作ってもらった留袖、本当に良かったです。いつも皆さんから褒めて頂きます。この前のそうでした。文庫を開けた途端、着付けの方が素敵な留袖ですね。とおっしゃいました。帯ももちろんですが、良い品をご紹介くださって本当にありがとうございます。」との言葉を頂いた。心から納得できる品をお勧めしていて、そして喜んで頂く。まさに、仕事冥利に尽きる。 また夕暮れ時には、NPO法人きもの普及協会にご入会なさったばかりの裕子さまにお出掛け頂いた。明日の「きものde美術鑑賞」参加者の一人で明日の装いの相談が主だったが、拙者の「きもの宣言」の本も読んでもらっていて下記のような感想を頂いた。「こちらのご主人は堂々とされているので、本を読むまでは、最初から迷いもなく、楽しんで着物を着ていらっしゃるものとばかり思っていました。それが、自信満々で過ごしてこられた、ということではなく、色々な心の葛藤が綴られていて、とても共感できました。私も結婚式などで着物を着たいと思っても、やはり「注目されるから」などと考え、今まで着られずにおりました。
ですがご主人のように、きもの宣言されている方でさえ、「人から注目されて恥ずかしい」という思いがあり、10数年着てこられてようやく自信をつけられたのだ、ということがわかり、私も着物を着てみようかな、と思えるようになりました。この本には、そうした共感できる部分がたくさんありました。」 有り難い声。本当にありがたい。いやもったいない。胸が熱くなる。3重唱ならぬ、朝昼晩の3回の感動が私をより右脳人間へといざなってくれる。「日々の生業で、1日5回感動」も現実のものとなってきそう。まさに、三拝九拝の心境だ。