久々、着物を着て角帯キリリと締めて店に入ったが、困ったことがあった。身幅が広くなりすぎて、着物が着にくくなっているのだ。丁度そう思っていると、仕立屋の上田社長が来られ「着物談義」となったが、「洗張り」をして身幅を小さくするか、また太るか?」という楽しい議論は尽きなかった。 茶道のお稽古の時には身幅、特に上前を意識するが、こんなにも「自分の着物で寸法が合わないと着にくいか」という人体実験には最高の機会となった。こんな時、「怪我の功名」などという諺を使うのだろうか…。 今日の着物は、備長炭入りの綿麻の着物、きなり色の羅の角帯、紗の袖なし羽織、下着はⅤネックシャツ、足袋は分胴屋のトンボ柄、草履は、科布の花緒の右近下駄だ。いつものお馴染さんばかりなのに、着にくいとは・・・。 この嬉しい悩みは一週間程続きそうな気がしている。