36度という今年夏最高気温の中、夕刻より熊本市北岡神社の夏祭りに出かけた。今年から「浴衣コンテスト」が催され、その審査員の依頼を受けていたからだ。肩書きは、NPO法人きもの普及協会代表理事。私は、「一番お洒落で粋な浴衣姿」を選出する役割となった。10組約30名の中からベストワンを選ぶので、責任重大。艶やかな浴衣姿、成人の方に加え中高生はもとより小学生の参加も目立った。「祇園祭賞」に輝いたのは、蚊絣の浴衣のご主人さんに、右手には、4歳位の可愛らしい浴衣姿、そしてもう一方の手には、7か月になるご子息が仁平に袖を通している、親子のほほえましい姿だった。 私は、白地に紫の大きな薔薇の花柄の浴衣姿、目鼻立ちがはっきりしている20歳位の大柄の方を選出した。帯のバランスも良いが決め手となったのは、髪飾りも、紫の薔薇でまとめあげているところだ。万里同風。かき氷屋さん、綿がし屋さん、金魚すくい、縁日を煤(すす)竹色の小千谷ちぢみの子持縞の着物、帯は金茶色の羅の夏帯に紗の袖なし羽織で楽しんだ。