和の國ブログをご覧の皆様、こんにちは。着付けコーチの緒方麻由子です。
昨日と一昨日、熊本市内では「すごい雨」でした。國さん曰く、「15年間で初めてガラス扉のこんなところまで濡れた!」というところまで、雨粒がついていたそうです。一気に気温も下がって、気持ちの良い午後になりました。
さて、私たちの「着物マスクケース」のチャレンジも、早いもので残り1週間となりました。
おかげさまで、皆様の応援が100万円を越しました。暖かいコメントにも、とてもパワーをいただいております。本当にありがとうございます!
これまで、色々な手段を使ってマスクケースの良さをお届けしてきましたが、「着物の職人さんを守る」という部分に焦点を当てて、國さんの着物人生とも絡めたこんなエピソードを公開してみました。ちょっと面白い?内容になっています。よろしければ、どうぞお付き合いくださいませ。
捨てた洋服と引き換えに 手に入れたものとは。
【人間国宝=“良い着物”とは限らない】
ある着物好きな女性(50代)の話。
着物にハマって、様々な店で色々な着物を買い求めたそうだ。熊本のデパートだけでなく、雑誌でよく目にする銀座の有名店にも行ったそう。もちろん、その中には人間国宝の作品もあった。
ふと我に返った時、人間国宝の着物は、一度も袖を通さずにタンスの肥やしになっていたそうだ。
🤦🏻♀️なぜ、私はこれが欲しかったのだろう。確かに素敵なんだけど。
和の國にご来店された時、「もっと早くここを知っていれば…」という、彼女の心からの声を聞いた。
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創業104年の呉服店の3代目である僕は、着物だけの生活をもう28年も続けている。
僕にとって、着物は日常着だから着心地の良いものがいい。Tシャツだってそうでしょう?着にくいものは、出番がなくなるはず。
僕は、着やすい着物に出会うために、この28年間で家一軒分以上のお金を使った。当然、家族からは非難轟々。一家離散の危機に陥ったことも、正直ある。
本当の着心地の良さは、着た人にしかわからない。だから僕は、自分の着物選びに自信がある。僕ほど着物を着たおした人物はいないと思っているから。
今思えば、お客様が無駄なお買い物をしなくていいように、僕の28年はあったんです。
着心地が良いものだけをセレクトしたお店があれば、お客様は、その中から気に入ったものを選べばいいだけだから、安心でしょう?😌
でも、だからこそこれだけは知って欲しい、“着物職人”さんの存在を。表舞台に立つことはなくとも、表彰を受けることがなくとも、丁寧な手仕事で質の良い着物を、ずっと変わらず作り続けてくれている。
そんな着物職人さんに、少しでも仕事を回したい。
ほんの僅かでも、作り続ける手を止めないことで役に立ちたい。
何より、着物好きなあなたが、ずっと愛用して着続けられる“良い着物”を守りたいのです。
着物文化を守るために、ちょっと角度を変えてチャレンジしたのが、このプロジェクトです。
着物一着分には到底満たないけれど、あなたの一つの応援が着物職人さんを守ります🌈
まだまだ暑い日は続きますが、日暮れが早くなったり、風を感じたりするようになってきました。
今日は二十四節気の一つ「処暑」です。暑さも落ち着く頃という意味だそうです。
8月もあと1週間。確実に季節は巡っていますね。
また明日も、良き一日となられますように…。